【事例紹介】マーケティング視点の課題解決力を育む総合的な学習 前期

2023年5月から島田市にある島田第一中学校で、総合的な学習の企画・支援を行っています。学校の近くにある川越遺跡や蓬莱橋という観光資源を活用した授業を計画しました。正解のない課題に対して、果敢に挑んでいく力をつけることを狙っています。

目次

今回の実習先

学校名:島田市立島田第一中学校

協力企業:ふじさんグローバルデザインセンター株式会社、KADODEOOIGAWA株式会社

 

実習のテーマ

  • 島一中観光戦略プラン2023を考えよう

  ~蓬莱橋や川越遺跡の来場者数を増やすモノやイベントを企画・試作し提案しよう~

実習の流れ(5月~7月)

  • 島田市の観光地の良さと課題を調べる。
  • 誰にどんな手立てを打つべきか考える。
  • 友達や市役所、企業の方を相手にアイディアを紹介し、助言をもらって修正する。
  • 9月からのグループ提案に備えて、アイディアを整理する。

この研修で工夫した点

  • 市役所の担当課の方から生徒たちに、観光地をめぐるリアルな課題感を話してもらった。
  • 地元企業で観光に関わる仕事をしている方から、観光に力を入れるメリットや観光戦略を考える上で大切なマーケティング視点を生徒に教えてもらった。

良かったこと

  • ターゲットを身近な人(例:友達のAくん、ALTの先生)に設定して、本当にその人が必要とするのかを真剣に考える生徒の姿が見られたこと。
  • 普段の授業の中では見られないひらめきを発揮したり、活発に友達と対話したりする姿が見られたこと。

今後の授業の流れ

  • グループで提案するプロジェクトを一つ決める。
  • ターゲットを設定し、ニーズを調査する
  • 提案するイベントやモノを試作する。
  • 試作したものを含めてプロジェクトを市役所の方に提案する。

後期に向けて

後期の最後には市役所の観光課や博物館課の方に生徒の提案を聞いていただく活動を設定している。せっかく提案するからには、ただのおもしろアイディア合戦でその場で終わる活動にするのではなく、その後に続く活動にたい。市の方が「これは実施コストを踏まえたとしても、効果が見込めるから試しに小さくやってみようか」と反応してくれるような提案が出てくるように、授業の一つ一つの活動を設定していきたい。

参加者のコメント抜粋

生徒からのコメント

島田市の観光戦略プランを考えることを通して、自分の足で島田の観光地をもっと探したいという思いが強くなりました。また、友達の考えを見る中で、自分には「来る人と来てもらう人両方のメリット」が足りていないと感じた。片方が満足するのではなく、お互いが満足できるアイディアを考えたい。

学校からのコメント

地元の観光地について、市役所や企業の方たちが真剣に考えている姿を子どもたちに直接見せることができたのがよかったなと思いました。「自分が好きなコト×島田の観光地」という発想方法で「鬼ごっこ×川越遺跡」「どうぶつの森×蓬莱橋」などの斬新なアイディアが出てきていたのが面白かったです。どんどん、学校外の方の力を借りる機会を増やしていきたいと思っています。

企業からのコメント

すぐに実現とまではいきませんが、「ガチャガチャが好きな同世代の人のために、島田の観光地のミニジオラマが出てくるガチャをつくる」など、ターゲットを意識したおもしろいアイディアが出てきていて、おもしろかったです。

さらによくするために、「なぜあなたがそれを企画するのか」という思いをもっと根底にいれていくと、周囲が納得して購買につながるモノになると思います。9月からのグループワークでどんなものが出てくるか楽しみです。w

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